パーソナル天気

現在位置:天気・災害トップ > 火山情報 > 全国の活火山 > 詳細情報

ここから本文です
火山の状況に関する解説情報 2016年2月8日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成28年1月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは
月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 口永良部島の新岳では、2015年6月19日の噴火後、噴火は観測され
ていません。火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動は観測さ
れていません。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量やや少ない状況でした。地
殻変動観測では、2015年5月29日の噴火後、特段の変化は認められま
せん。5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの
、引き続き噴火の可能性があり、火砕流に警戒が必要です。火砕流の流下に
よる影響が及ぶと予想される屋久島町口永良部島の居住地域(前田地区、向
江浜地区)では厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。噴火に伴う大
きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲、及び火砕流の
流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲
では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。新岳火口から半径1.
4海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれがありますので、
噴火に警戒してください。
 西之島では、今期間に海上保安庁が実施した上空から実施した観測では、
観測中に噴火は認められませんでした。これまでの海上保安庁、海上自衛隊
等の観測によると、2013年11月以降、西之島では活発な噴火活動が確
認されています。西之島では、今後も新たに形成された陸地にある火口で噴
火活動が継続すると考えられます。また、西之島周辺の海底で噴火が発生す
る可能性も引き続き考えられ、噴火による影響が海上まで及んだ場合、弾道
を描いて飛散する大きな噴石や、水面を高速で広がるベースサージ等の影響
が概ね2kmの範囲に及ぶおそれがありますので、西之島の中心から概ね4
km以内では噴火に警戒してください。
 桜島の昭和火口及び南岳山頂火口では、2015年10月以降、噴火は観
測されませんでした。火山性地震は少ない状態で経過し、火山性微動は観測
されませんでした。山体の膨張を示す地殻変動はみられていません。また、
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は少ない状態でした。その後、2月5日1
8時56分に爆発的噴火が発生し、大きな噴石が3合目(昭和火口から1,
300から1,800m)まで達したため、同日19時13分に火口周辺警
報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げました。昭和火口
及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散
する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 吾妻山では、大穴火口の噴気活動はやや活発な状態が続いています。大穴
火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺
(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警
戒してください。
 草津白根山では、湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側に
かけての斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。東京工業大学による
と北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分にも、火山活動の活発化
を示す変化が観測され、その状態が継続しています。地殻変動観測によると
、2014年4月頃から湯釜付近の膨張を示す変動が認められていましたが
、2015年4月頃より鈍化しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲で
は、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してくださ
い。
 浅間山では、2015年6月19日の噴火後、噴火は観測されていません
。山頂直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震は引き続き多
い状態が続いています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量もやや多い
状態で経過しており、引き続き火山活動はやや活発な状態で経過しています
。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があります
ので、山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴
石に警戒してください。
 御嶽山では、火山活動は低下した状態が続き、2014年10月以降噴火
が発生していないことから、2014年9月27日と同程度の噴火の可能性
は低下していると考えられます。一方、火口列からの噴煙活動や、地震活動
が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴
石に警戒してください。
 阿蘇山の中岳第一火口では、2015年12月25日の噴火後、噴火は観
測されていません。20日に南阿蘇村中松で震度1を観測する火山性地震が
発生しました。火山性微動の振幅は、概ね小さな状態で経過しました。孤立
型微動は概ね多い状態で経過しました。中岳第一火口では、2014年11
月以降、活発な火山活動が続いてきたことから、当分の間は火口周辺に影響
を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では
、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してくださ
い。
 霧島山(新燃岳)付近を震源とする火山性地震が時々発生しました。GN
SS連続観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにあると考えられる
マグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2015年1月頃から停滞していま
す。また、新燃岳周辺の一部の基線では、わずかに伸びの傾向がみられてい
ましたが、2015年10月頃から停滞しています。新燃岳では火口周辺に
影響のある小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1
kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してく
ださい。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、1月6日に爆発的噴火が1回発生しました。
また、ごく小規模な噴火が時々発生しました。今後も火口周辺に影響を及ぼ
す程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲で
は、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

 その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル5(避難)> 口永良部島
<レベル3(入山規制)> 桜島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> 雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、薩摩硫黄島、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、アトサヌプリ、丸山、大雪山、恵庭岳、恵山、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、岩木山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、蔵王山、燧ヶ岳、肘折、沼沢、日光白根山、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、鶴見岳・伽藍岳、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山