能登半島地震

延焼火災が起きた「輪島朝市」付近、2024年3月27日、石川県輪島市 提供:Yahoo!天気・災害

 2024年(令和6年)1月1日16時10分、石川県能登地方の深さ約15kmでマグニチュード7.6の地震が発生した。この地震により、同県輪島市や志賀町で最大震度7を観測したほか、能登地方の広い範囲で震度6強や6弱の揺れを観測した。この地震の発生メカニズムは北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震である。

 気象庁はこの地震に伴い、石川県能登に大津波警報、日本海側の広い範囲に津波警報と津波注意報を出した。大津波警報が発表されたのは、2011年3月の東日本大震災以来となった。津波は、金沢観測点(港湾局)で80cmなど、北海道から九州にかけての日本海沿岸で観測された。また、現地調査により、津波が陸上をさかのぼった「遡上高」(そじょうこう)として、石川県能登町や珠洲市で4m以上、新潟県上越市で5mに達していたことが分かった。

 人的被害は、石川県によると、同県内の死者は230人で行方不明者は3人、内閣府のまとめによると、重軽傷者は9府県で1,316人に上った。また、避難生活中の体調悪化などで亡くなった災害関連死は30人が認定された(2024年6月現在)。関連死の認定は今後も増える可能性がある。

 この地震では、家屋の耐震化率の問題や、インフラの脆弱性も浮き彫りになった。石川県によると、地震による住宅の全半壊は2万4千棟超に上り、倒壊した建物の解体や撤去は思うように進まず、生活再建にも遅れが出ている。国土交通省によると、2018年の全国の住宅の耐震化率は約87%だが、石川県輪島市の耐震化率は2019年時点で約45%と、全国には遠く及ばない状況だった。建物の倒壊により亡くなった人の割合は高く、耐震化の遅れが被害拡大につながったことが指摘されている。インフラでは土砂崩れや地割れによって道路の寸断、水道管の破損による断水など甚大な被害が出た。被災地では一時、約12万戸が断水したが、大規模な土砂崩れや多数の建物倒壊が発生した地域を除いて解消している。(Yahoo!天気・災害)

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参考資料

災害カレンダー

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明治5年12月2日(1872年12月31日)以前の災害は旧暦で記載しています。

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