令和6年奥能登豪雨(2024年)
輪島市町野町 提供:石川県ホームページから
2024年(令和6年)9月21日から22日にかけて、日本海の低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となった。この影響で、石川県能登地方では線状降水帯が発生し、猛烈な雨が降って土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、大きな人的・物的被害が生じた。雨は特に21日昼前に猛烈な降り方となり、1時間雨量は輪島市で121mm、珠洲市で84.5mm、24時間降水量は輪島市で412mmといずれも観測史上1位の記録を更新した。この大雨に伴い、気象庁は輪島市、能登町に記録的短時間大雨情報を合わせて5回発表し、さらに21日10時50分、輪島市、珠洲市、能登町に大雨特別警報を発表した。この大雨により、能登地方では土砂災害や河川の氾濫が相次ぎ、死者16人、負傷者47人、浸水・損壊家屋1,800棟以上の被害となったほか、集落の孤立やライフラインへの影響も相次いだ。
能登地方は、1月1日に発生した令和6年能登半島地震により広い範囲で土砂崩れや河川の堤防の損壊などの被害が発生していた中での大雨となり、さらに被害が拡大した。中山間地の多い能登半島では仮設住宅の用地確保が難しく、浸水想定区域に建設せざるを得なかった仮設住宅が今回の大雨で浸水する被害もみられた。
参考資料
- 金沢地方気象台「令和6年9月21日から23日の大雨に関する石川県気象速報」
- 石川県「令和6年(2024年)奥能登豪雨に関する情報 被害報告」
