平成16年台風21号(2004年)
2004年(平成16年)9月25日から30日にかけて台風21号が日本列島を縦断した。
9月21日にグアム島の西南西の海上で発生した台風は発達しながら北上し、沖縄本島と宮古島の間を通過、東シナ海で進路を東寄りに変えて29日8時30分頃、鹿児島県串木野市(現在のいちき串木野市)付近に上陸した。台風はその後、高知県宿毛市付近と大阪市付近に再上陸しながら九州・四国・近畿・北陸地方を進み、30日朝に東北地方で温帯低気圧に変わった。
台風周辺の発達した雨雲と秋雨前線の影響で西日本と東海・東北地方で大雨となった。特に紀伊半島では三重県宮川村(現在の大台町)で1時間に139mmの猛烈な雨を観測、三重県尾鷲市では日降水量740.5mmを記録するなど記録的な大雨となった。三重県宮川村では土石流や山崩れといった大規模な土砂災害が発生するなど、この台風で全国で死者・行方不明者27人、浸水・損壊家屋22,000棟以上の被害となった。