平成5年8月豪雨・鹿児島8.6水害(1993年)
1993年(平成5年)8月6日、九州南部付近に停滞していた前線の活動が活発となり、鹿児島県内は記録的な大雨に見舞われた。6日の日降水量は薩摩川内市で369mm、鹿児島市で259mmに達した。
特に鹿児島市では、市内中心部を流れる甲突川、新川、稲荷川が相次いで氾濫し、繁華街の天文館や西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)一帯が広範囲で浸水したほか、甲突川に江戸時代から架かる5つの石橋のうち、新上橋と武之橋が流失した。また、日豊本線の竜ヶ水駅周辺では、国道10号線と日豊本線に沿って延びるシラス台地が鹿児島湾に面する崖が4kmにわたって断続的に崩壊し、住民やJRの乗客など約3,000人が孤立したため、海上からの救助活動が行われた。
この大雨で、鹿児島県では48人が死亡し、損壊・浸水家屋は14,000棟を超える大きな被害となった。