令和4年8月3日からの大雨(2022年)
2022年(令和4年)8月3日から中旬頃にかけて、日本海から東北地方に停滞する前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、東北地方の日本海側と北陸地方を中心に断続的に猛烈な雨が降った。東北地方と北陸地方では初めて「線状降水帯」が発生し、山形県と新潟県に一時「大雨特別警報」が発表された。
この大雨の影響で、東北地方から北陸地方の広い範囲で道路や鉄道の寸断、孤立などの被害が生じた。特に、新潟県関川村では、村内の観測所で4日未明に1時間あたり149mmの猛烈な雨が降り、4日0時から3時までの3時間雨量も300mm以上に達した。これにより、村内の広い範囲で家屋の損壊や浸水などが発生した。
また、9日にも青森県津軽地方や秋田県北部を中心に強い雨や激しい雨が降り続き、一部の地域で「緊急安全確保」が発令された。この大雨の影響で、青森県では家屋の全半壊が400棟以上にのぼったほか、秋田県や山形県でも家屋の損壊や浸水、鉄道の寸断などの被害が相次いだ。
一連の大雨に伴う被害を受け、青森県、山形県、新潟県、石川県、福井県のあわせて35の市町村に災害救助法が適用された。
参考資料
- 気象庁「8月1日から6日の前線による大雨(災害をもたらした気象事例)」
- 総務省消防庁「令和4年8月3日からの大雨及び台風第8号による被害及び消防機関等の対応状況(第32報)」(令和5年3月24日現在)
- 内閣府「令和4年8月3日からの大雨等による被害状況等について」(令和4年9月30日現在)