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火山の状況に関する解説情報 2017年2月6日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 2月3日から2月6日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします。
福岡管区気象台 発表
火山の活動状況など
 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。

 白色の噴煙は、最高で火口縁上300mまで上がり、夜間に高感度の監視カメラで火映が時々観測されました。

 3日に実施した現地調査では、中岳第一火口内には緑色の湯だまりを確認しました。土砂噴出は観測されていません。湯だまりの表面温度は約40度(2016年4から10月:60から90度)で湯だまり量は2016年10月12日と比べて増加していました。南側火口壁では2016年9月11日の観測と比べて熱異常域が拡大しており、最高温度は約660度と一部で高温になっていました。
 また、3日と6日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日当たり900から1000トン(前回1月27日800トン)とやや少ない状態でした。

 火山性微動の振幅は、小さな状態で経過しています。火山性地震と孤立型微動は、少ない状態で経過しています。

 2月3日以降の火山性地震、孤立型微動の発生状況は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

            火山性地震  孤立型微動
   2月3日      22回     2回
     4日      22回     3回
     5日      25回     3回
     6日15時まで 11回     4回

 傾斜計では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。

 GNSS連続観測では、2016年7月頃から認められていた、草千里深部にあると考えられているマグマだまりの膨張を示す基線の伸びは、11月中旬以降は停滞しています。

 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2016年12月下旬までやや多い状態で経過していたことから、引き続き火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があります。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル2(火口周辺規制)> 阿蘇山
防災上の注意事項など
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく、風の影響を受ける小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
次回発表予定日時
次の火山の状況に関する解説情報は、10日(金)16時頃に発表の予定
です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。