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火山の状況に関する解説情報 2020年8月31日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 口永良部島では、29日にごく小規模な噴火が発生しました。
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 新岳火口で、29日17時46分頃にごく小規模な噴火が発生しました。火口付近は雲に覆われていましたが、噴煙が新岳火口から南西側へ流れるのを確認しました。大きな噴石や火砕流は観測されませんでした。噴火が発生したのは、2020年5月13日以来です。
 
 火山性地震が28日に43回と増加し、29日以降一時的に減少しましたが、本日(31日)12時頃から再び増加しています。震源は主に新岳火口付近の浅い所と推定されます。また、振幅が小さく継続時間の短い火山性微動が、昨日(30日)と本日に1回ずつ発生しています。
 
 29日と昨日実施した現地調査では、引き続き、新岳火口西側割れ目付近の地熱域を確認しましたが、温度や領域に特段変化は見られませんでした。
 
 火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、やや多い状態で経過しています。
 
 GNSS連続観測では、2019年10月頃からの島内の基線の伸びに、鈍化または停滞傾向がみられます。しかし、地下ではマグマが蓄積された状態が維持されていると推定され、その蓄積量は2015年噴火発生前の状態に匹敵します。
 
 2019年10月以降の火山活動は、2018年から2019年の火山活動と同程度以上で推移しており、2014年から2015年に匹敵する火山活動に発展する可能性も考えられます。今後の火山情報に注意してください。
 
 火山性地震、火山性微動の発生回数と火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。なお、これらの値は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
           火山性地震 火山性微動  火山ガス
                      (二酸化硫黄)
 8月27日        4回    0回    -
   28日       43回    0回  100トン
   29日       21回    0回  200トン
   30日       13回    1回  300トン
   31日15時まで  27回    1回    -
 
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。天候不良や観測条件が悪いなど観測値が得られなかった日は「-」としています。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 口永良部島
防災上の注意事項など
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加していることから、流下する火山ガスにも注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、9月2日(水)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

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