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火山の状況に関する解説情報 2017年11月10日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 11月6日から11月10日15時までの霧島山(新燃岳)の活動状況をお知らせします。新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 新燃岳では、火山活動がやや高まった状態が続いています。

 7日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日あたり100トン(前回10月31日、1日あたり100トン)でした。
 本日(10日)、実施した現地調査では、新燃岳の西側斜面の割れ目付近と割れ目下方の噴気や熱異常域の状態に、特段の変化は認められませんでした。

 監視カメラによる観測では、白色の噴煙が火口縁上概ね100mで経過し、最高は500mまで上がりました。
 火山性地震は少ない状態で経過しましたが、時々低周波地震が発生しています。火山性微動は観測されていません。

 11月6日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
               火山性地震    火山性微動
  11月 6日          1回       0回
      7日          8回       0回
      8日          0回       0回
      9日          2回       0回
     10日15時まで     3回       0回

 えびの岳付近(新燃岳の北西6km付近)では、火山性地震が6日に6回発生しました。この付近は、2011年の新燃岳の噴火でマグマを供給したと推定される領域です。

 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められませんが、GNSS連続観測では、7月頃から10月頃まで霧島山を挟む基線で伸びの傾向がみられました。このことから、霧島山の深い場所でマグマが蓄積されていると考えられますので、火山活動に注意が必要です。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 霧島山(新燃岳)
防災上の注意事項など
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損や降雨時の土石流にも注意してください。
 地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
 
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。