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火山の状況に関する解説情報 2017年12月15日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月11日から12月15日15時までの霧島山(新燃岳)の活動状況をお知らせします。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 新燃岳では、火山活動がやや高まった状態が続いています。

 火山性地震は14日からやや増加しています。浅い場所を震源とする低周波地震は観測されていません。
 火山性微動は、観測されていません。

 13日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり100トン(前回12月5日、100トン)でした。また、新燃岳西側斜面の割れ目付近及び割れ目下方の噴気の状態や熱異常域の分布は、前回の観測(12月5日)と比べて特段の変化は認められませんでした。

 監視カメラによる観測では、白色の噴煙が火口縁上概ね100m以下で経過し、最高は300mまで上がりました。

 12月11日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

               火山性地震    火山性微動
  12月11日          4回       0回
     12日          1回       0回
     13日          2回       0回
     14日         18回       0回
     15日15時まで    25回       0回

 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められません。GNSS連続観測では、7月頃からみられていた霧島山を挟む基線での伸びが一時停滞していましたが、10月末以降、再び伸びがみられます。このことから、霧島山の深い場所でマグマが蓄積されていると考えられますので、火山活動に注意が必要です。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 霧島山(新燃岳)
防災上の注意事項など
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損や降雨時の土石流にも注意してください。
 地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
 
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、18日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。