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火山の状況に関する解説情報 2018年7月13日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 7月9日から7月13日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 硫黄山付近では、ごく微小な地震を含む火山性地震が5月下旬以降は次第に増加し、概ね多い状態で経過しています。また、浅い所を震源とする低周波地震が時々発生しています。火山性微動は観測されていません。
 
 硫黄山の南側の火孔付近では、白色の噴煙が最高で300mまで上がるなど活発な噴気活動が続いています。また、硫黄山南監視カメラで、引き続き硫黄山の南側の湯だまりを確認しました。

 10日と11日に実施した現地調査では、硫黄山火口内からの泥水の流出を確認しました。また、硫黄山の西側周辺では引き続き熱異常域を確認しましたが、前回(6月18日)と比較して熱異常域の拡大は認められませんでした。

 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で、4月19日の噴火後に山体の収縮を示していましたが、6月上旬から再び伸びの傾向がみられます。霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは、一部の基線で鈍化しているものの継続しており、火山活動の長期化やさらなる活発化の可能性もあります。
 
 7月9日からの火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
           火山性地震       火山性微動
  7月 9日      35回 (20回)    0回
    10日      12回 ( 4回)    0回
    11日      28回 ( 9回)    0回
    12日      30回 (18回)    0回
    13日15時まで 22回 (10回)    0回
                 ()内はごく微小な地震
 
 硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しており、ごく小規模な噴火の可能性があります。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル2(火口周辺規制)> 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
防災上の注意事項など
 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、17日(火)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。