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火山の状況に関する解説情報 2015年12月8日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成27年11月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しく
は月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 口永良部島の新岳では、6月19日の噴火以降、噴火は観測されていませ
ん。火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動は観測されていま
せん。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量はやや少ない状況でした。地殻変動
観測では、5月29日の噴火以降に特段の変化は認められません。5月29
日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの、引き続き噴火
の可能性があり、火砕流に警戒が必要です。火砕流の流下による影響が及ぶ
と予想される屋久島町口永良部島の居住地域(前田地区、向江浜地区)では
厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。噴火に伴う大きな噴石の飛散
が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲、及び火砕流の流下による影響
が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲では、厳重な警
戒(避難等の対応)をしてください。風下側では、火山灰だけでなく小さな
噴石が風に流されて降るため注意してください。新岳火口から半径1.4海
里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれがありますので、噴火
に警戒してください。
 西之島では、海上保安庁等の観測によると、噴火による噴石等の堆積や溶
岩の流出が継続しています。西之島では、今後も新たに形成された陸地にあ
る火口で噴火活動が継続すると考えられます。また、西之島周辺の海底で噴
火が発生する可能性も引き続き考えられ、噴火による影響が海上まで及んだ
場合、弾道を描いて飛散する大きな噴石や、水面を高速で広がるベースサー
ジ等の影響が概ね2kmの範囲に及ぶおそれがありますので、西之島の中心
から概ね4km以内では噴火に警戒してください。
 吾妻山では、大穴火口からの噴気活動はやや活発な状態が続いています。
遠望カメラによる観測では、大穴火口(一切経山南側山腹)の噴気の高さは
100m以下で経過しました。また、2015年1月以降確認している大穴
火口外の噴気が引き続きみられています。13日に実施した現地調査では、
前回(10月14日から15日)の調査で新たに観測した一切経山西側登山
道沿いの弱い噴気が引き続き認められました。大穴火口付近では小規模な噴
火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500m
の範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 草津白根山では、湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側に
あたる斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。東京工業大学によると
北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分にも火山活動の活発化を示
す変化が継続しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴
火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 浅間山では、6月19日の噴火以降、噴火は観測されていません。山頂直
下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震は多い状態が続いてい
ます。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も多い状態で経過しており、
引き続き火山活動はやや活発な状態で経過しています。今後も火口周辺に影
響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山頂火口から概
ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください

 御嶽山では、地震活動は低下した状態で経過していますが、昨年(201
4年)8月以前の状況には戻っていません。御嶽山の火山活動は低下した状
態が続き、昨年10月以降噴火が発生していないことから、昨年9月27日
と同程度の噴火の可能性は低下していると考えられます。一方、火口列から
の噴煙活動や地震活動が続いていることから、昨年9月27日よりも規模の
小さな噴火が今後も突発的に発生する可能性は否定できません。火口から概
ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒し
てください。
 阿蘇山の中岳第一火口では、10月23日に噴火が発生して以降、噴火は
発生していません。火山活動の活発時にみられていた火山性微動の振幅の増
大は10月23日以降、概ね小さな状態となりました。また、火山ガス(二
酸化硫黄)の放出量は多い状態が続いていましたが、10月下旬以降は減少
しています。これらのことから、火口から1kmを超える範囲に影響を及ぼ
す噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、24日14時00分に火口
周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制
)に引き下げました。中岳第一火口では、2014年11月以降、活発な火
山活動が続いてきたことから、当分の間は火口周辺に影響を及ぼす噴火が発
生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道
を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では降
灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。
 霧島山(新燃岳)付近を震源とする火山性地震が時々発生しました。GN
SS観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにあると考えられるマグ
マだまりの膨張を示す地殻変動は、2015年1月頃から停滞しています。
一方、新燃岳周辺の一部の基線では、わずかに伸びの傾向がみられていまし
たが、10月頃から停滞しています。火口から概ね1kmの範囲では、噴火
に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 桜島の昭和火口では、9月17日以降爆発的噴火は発生しておらず、9月
29日以降は、南岳山頂火口を含めて小規模な噴火も観測していません。火
山性地震及び火山性微動は少ない状態で経過し、山体の膨張を示す地殻変動
はみられていません。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も少なくなっ
ています。これらのことから、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1kmを
超える範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性が低くなったと考えられる
ため、25日11時00分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(
入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。火山活動は低下して
いますが、これまでも噴火を繰り返しており、今後も火口周辺に影響を及ぼ
す噴火が発生すると考えられます。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1k
mの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してくだ
さい。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、1日と20日に噴火が発生しました。今後も
火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口か
ら概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警
戒してください。
 雌阿寒岳では、ポンマチネシリ火口付近の浅いところを震源とする体には
感じない微小な火山性地震は少ない状態で経過しています。また、2日から
5日にかけて実施した現地調査では、10月1日の調査と比較して地熱域の
さらなる拡大等は観測されず、過去の活動と比較して熱活動の高まりは小規
模なものに留まっており、ポンマチネシリ火口から約500mの範囲に影響
を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったものと考えられます。これらの
ことから、13日14時00分に噴火予報を発表し、噴火警戒レベルを2(
火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げました。なお
、ポンマチネシリ96ー1火口近傍の地下における熱活動の活発化の可能性
を示す全磁力の変化は継続していますので、今後の火山活動の推移に注意し
てください。
 蔵王山では、火山性微動が3回発生しました。そのうち、30日に発生し
た火山性微動は継続時間のやや長いものでした。12月2日に山形県警察の
協力により実施した上空からの観測では、御釜とその周辺に噴気及び地熱域
はみられませんでした。火山性地震は少ない状態で経過しました。2013
年以降、火山性地震の増加や火山性微動の発生が観測されており、2014
年10月以降はわずかな膨張を示す地殻変動が観測されるなど、長期的にみ
ると火山活動はやや高まった状態にありますので、今後の火山活動の推移に
注意してください。
 箱根山では、大涌谷で7月1日にごく小規模な噴火が発生した以降、噴火
は観測されていません。地震活動は低下傾向が続いており、ほぼ4月の活動
活発化以前の状態となっています。国土地理院のGNSS連続観測でみられ
ていた山体の膨張を示す地殻変動も、8月下旬頃から停滞し、その後特段の
変化はみられていません。また、気象庁と神奈川県温泉地学研究所が設置し
ている傾斜計や体積ひずみ計では、8月以降火山活動に関連する変動はみら
れていません。以上のことから、大涌谷周辺の想定火口域において噴火の可
能性は低くなったと判断し、20日14時00分に噴火予報を発表し、噴火
警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き
下げました。一方、大涌谷周辺の想定火口域では、緩やかな低下傾向はみら
れるものの、噴気活動が活発なところがあります。大涌谷周辺の想定火口域
では、噴気や火山ガスに引き続き注意してください。

 その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。

 なお、(平常)のキーワードについては、平成27年5月18日から(活
火山であることに留意)に変更しました。システム改修により情報文に反映
されるまでの間は、読み替えで対応いただきますようお願いいたします。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル5(避難)> 口永良部島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、桜島、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> 雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、薩摩硫黄島、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、アトサヌプリ、丸山、大雪山、恵庭岳、恵山、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、岩木山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、蔵王山、燧ヶ岳、肘折、沼沢、日光白根山、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、鶴見岳・伽藍岳、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

発令中の避難情報

避難指示 静岡県

発表中の防災情報

土砂災害情報
警戒 静岡県
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