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火山の状況に関する解説情報 2016年1月12日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成27年12月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しく
は月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 口永良部島の新岳では、2015年6月19日の噴火以降、噴火は観測さ
れていません。火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動は観測
されていません。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は12月下旬に一時的に
やや多くなりました。地殻変動観測では、2015年5月29日の噴火以降
に特段の変化は認められません。5月29日と同程度の噴火が発生する可能
性は低くなっているものの、引き続き噴火の可能性があり、火砕流に警戒が
必要です。火砕流の流下による影響が及ぶと予想される屋久島町口永良部島
の居住地域(前田地区、向江浜地区)では厳重な警戒(避難等の対応)をし
てください。噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2
kmの範囲、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西
側の概ね2.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてくださ
い。新岳火口から半径1.4海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及
ぶおそれがありますので、噴火に警戒してください。
 西之島では、海上保安庁、海上自衛隊等の観測によると、2013年11
月以降、西ノ島では活発な噴火活動が確認されています。西之島では、今後
も新たに形成された陸地にある火口で噴火活動が継続すると考えられます。
また、西之島周辺の海底で噴火が発生する可能性も引き続き考えられ、噴火
による影響が海上まで及んだ場合、弾道を描いて飛散する大きな噴石や、水
面を高速で広がるベースサージ等の影響が概ね2kmの範囲に及ぶおそれが
ありますので、西之島の中心から概ね4km以内では噴火に警戒してくださ
い。
 吾妻山では、大穴火口からの噴気活動はやや活発な状態が続いています。
遠望カメラによる観測では、大穴火口(一切経山南側山腹)の噴気の高さは
100m以下で経過しました。また、2015年1月以降確認している大穴
火口外の噴気が引き続きみられています。大穴火口付近では小規模な噴火が
発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範
囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 草津白根山では、湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側に
あたる斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。東京工業大学によると
北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分にも火山活動の活発化を示
す変化が継続しています。地殻変動観測によると、2014年4月頃から湯
釜付近の膨張を示す変動が認められていましたが、2015年4月頃より鈍
化しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾
道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 浅間山では、2015年6月19日の噴火以降、噴火は観測されていませ
ん。山頂直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震は引き続き
多い状態が続いています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量もやや多
い状態で経過しており、引き続き火山活動はやや活発な状態で経過していま
す。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありま
すので、山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 御嶽山では、火山活動は低下した状態が続き、2014年10月以降噴火
が発生していないことから、2014年9月27日と同程度の噴火の可能性
は低下していると考えられます。一方、火口列からの噴煙活動や、地震活動
が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴
石に警戒してください。
 阿蘇山の中岳第一火口では、2015年12月7日08時11分にごく小
規模な噴火が発生しました。また、25日04時21分頃に空振を伴う振幅
のやや大きな火山性微動が発生しました。火口周辺は雲に覆われていたため
噴煙などの状況は確認できませんでしたが、2016年1月7日に実施した
現地調査で火口周辺に新たに噴石が飛散しているのを確認したことから、火
山性微動発生時に噴火が発生していたものと考えられます。12月4日に南
阿蘇村中松で震度1を観測する火山性地震が発生しました。火山性微動の振
幅は消長を繰り返しながら概ね小さな状態で経過しました。孤立型微動は概
ね少ない状態で経過しましたが、時々多くなりました。中岳第一火口では、
2014年11月以降、活発な火山活動が続いてきたことから、当分の間は
火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1
kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に
警戒してください。
 霧島山(新燃岳)付近を震源とする火山性地震が時々発生しました。GN
SS連続観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにあると考えられる
マグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2015年1月頃から停滞していま
す。一方、新燃岳周辺の一部の基線では、わずかに伸びの傾向がみられてい
ましたが、10月頃から停滞しています。新燃岳では火口周辺に影響のある
小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1kmの範囲
では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 桜島の昭和火口では、2015年9月17日以降爆発的噴火は発生してお
らず、9月29日以降は、南岳山頂火口を含めて小規模な噴火も観測されて
いません。火山性地震は少ない状態で経過し、火山性微動は観測されていま
せん。山体の膨張を示す地殻変動はみられていません。また、火山ガス(二
酸化硫黄)の放出量は少ない状態でした。火山活動は低下していますが、こ
れまでも噴火を繰り返しており、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生
すると考えられます。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1kmの範囲では
、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、噴火は発生しませんでしたが、長期にわたり
噴火を繰り返しています。今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生
すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道
を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

 その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル5(避難)> 口永良部島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、桜島、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> 雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、薩摩硫黄島、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、アトサヌプリ、丸山、大雪山、恵庭岳、恵山、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、岩木山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、蔵王山、燧ヶ岳、肘折、沼沢、日光白根山、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、鶴見岳・伽藍岳、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

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