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火山の状況に関する解説情報 2016年5月12日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成28年4月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは
月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 口永良部島の新岳では、2015年6月19日の噴火後、噴火は観測され
ていません。火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動は観測さ
れていません。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は概ね少ない状態でした。
地殻変動観測では、2015年5月29日の噴火以後に特段の変化は認めら
れません。2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くな
っているものの、引き続き噴火の可能性があり、火砕流に警戒が必要です。
火砕流の流下による影響が及ぶと予想される屋久島町口永良部島の居住地域
(前田地区、向江浜地区)では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてくださ
い。噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範
囲及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2
.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。新岳火
口から半径1.4海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれが
ありますので、噴火に警戒してください。
 西之島では、2015年11月下旬以降、噴石等を放出する噴火や溶岩の
流出は確認されていません。12月以降は地表面温度の低下が確認されてい
ます。表面的な活動に低下が認められるものの、これまで2年以上活発な火
山活動が続いてきたことから、火口から概ね1.5km以内では噴火に伴う
弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。また、火口から半径
0.9海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれがありますの
で、噴火に警戒してください。
 桜島の昭和火口では、噴火を51回観測し、このうち爆発的噴火は15回
でした。南岳山頂火口では噴火が1回観測しました。昭和火口及び南岳山頂
火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴
石及び火砕流に警戒してください。
 吾妻山では、火山性地震が3月28日から4月6日に多い状態となってい
ましたが、その後は少ない状態で経過しました。大穴火口の噴気活動はやや
活発な状態が続いています。大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能
性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道
を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 草津白根山では、湯釜火口の北から北東内壁及び水釜火口の北から北東側
にかけての斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。東京工業大学によ
ると、北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分の火山活動の活発化
を示す変化や、湯釜の水温が平年よりも高い状態が観測され、継続していま
す。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて
飛散する大きな噴石に警戒してください。
 浅間山では、2015年6月19日の噴火後、噴火は観測されていません
。山頂火口直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震はやや多
い状態が続いており、火山活動はやや活発な状態で経過しています。今後も
火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山
頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒
してください。
 御嶽山では、2014年10月以降噴火の発生はなく、火山活動は緩やか
な低下傾向が続いています。火口列からの噴煙活動や、地震活動が続いてい
ることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。火口から概
ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒し
てください。
 阿蘇山の中岳第一火口では、16日08時30分にごく小規模な噴火が発
生しました。中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから
、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口か
ら概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び
火砕流に警戒してください。
 霧島山(新燃岳)では、新燃岳付近を震源とする火山性地震が時々発生し
ました。GNSS連続観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにある
と考えられるマグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2015年1月頃から
停滞しています。また、新燃岳周辺の一部の基線では、わずかに伸びの傾向
がみられていましたが、2015年10月頃から停滞しています。新燃岳で
は火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火
口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒してください。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、爆発的噴火が14回発生しするなど、活発な
火山活動が継続しました。今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生
すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道
を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 新潟焼山では、5月1日(期間外)以降、振幅の小さな火山性地震が増加
しました。2日以降減少していますが、やや多い状態が続いています。6日
の上空からの観測で、山頂東側斜面に、ごく小規模な噴火に伴うものとみら
れる降灰を確認しました。その後、噴火は認められていません。今後も、想
定火口内(山頂から半径1km以内)に影響を及ぼすような噴火が発生する
おそれがあるため、火山活動の推移に注意してください。想定火口内は、2
016年3月2日から、地元自治体等により立入規制が実施されています。
登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでくだ
さい。

 その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル5(避難)> 口永良部島
<レベル3(入山規制)> 桜島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、薩摩硫黄島、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、岩木山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、蔵王山、燧ヶ岳、肘折、沼沢、日光白根山、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、鶴見岳・伽藍岳、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

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