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火山の状況に関する解説情報 2016年7月8日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成28年6月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは
月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 桜島の昭和火口では、噴火が4回観測し、このうち爆発的噴火は1回でした。南岳山頂火口では噴火を1回観測しました。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 口永良部島では、2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は更に低下していると判断し、14日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを5(避難)から3(入山規制)に引下げました。新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 西之島では、火山活動に明らかな低下が認められ、噴火の可能性はかなり低くなっているものの、火山ガスや噴気が時々観測されており、小規模な噴火が発生する可能性は否定できません。火口から概ね1.5km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。また、火口から半径0.9海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれがありますので、噴火に警戒してください。
 吾妻山では、大穴火口及び周辺の噴気活動はやや活発な状態が続いており、大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 草津白根山では、湯釜火口の北から北東内壁及び水釜火口の北から北東側にかけての斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。東京工業大学によると、北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分の火山活動の活発化を示す変化や、湯釜の水温が平年よりも高い状態が観測され、継続しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 浅間山では、山頂火口直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震はやや多い状態が続いており、火山活動はやや活発な状態で経過しています。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 御嶽山では、2014年10月以降噴火の発生はなく、火山活動は緩やかな低下傾向が続いています。火口列からの噴煙活動や、地震活動が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 阿蘇山の中岳第一火口では、5月1日に発生したごく小規模な噴火以降、噴火は観測されていません。
 中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 霧島山(新燃岳)では、新燃岳付近を震源とする火山性地震が時々発生しました。GNSS連続観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにあると考えられるマグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2015年1月頃から停滞しています。また、新燃岳周辺の一部の基線では、わずかに伸びの傾向がみられていましたが、2015年10月頃から停滞しています。新燃岳では火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、噴火が時々発生しました。今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 新潟焼山では、2015年夏頃から山頂部東側斜面の噴煙がやや高く上がる傾向が認められ、12月下旬からは噴煙量も多くなっています。GNSSの観測では、2016年1月頃から新潟焼山を南北に挟む基線で伸びがみられています。5月1日に振幅の小さな火山性地震が増加した後、火山性地震は次第に減少していますが、2015年以降の地震回数は、2014年以前と比べてやや多い状態が続いています。今後も、想定火口内(山頂から半径1km以内)に影響を及ぼすような噴火が発生するおそれがあるため、火山活動の推移に注意してください。想定火口内は、平成28年3月2日から、地元自治体等により立入規制が実施されています。登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島、口永良部島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、薩摩硫黄島、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、岩木山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、蔵王山、燧ヶ岳、肘折、沼沢、日光白根山、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、鶴見岳・伽藍岳、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山