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火山の状況に関する解説情報 2017年2月14日 18時00分現在
本日、第137回火山噴火予知連絡会(平成29年2月14日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行うとともに、気象庁において噴火警報・予報(噴火警戒レベル)や警戒・注意事項をとりまとめました。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
桜島 昭和火口及び南岳山頂火口の噴火活動は2016年8月以降低下していますが、姶良カルデラの地下深部の膨張が続いていることから、噴火活動が再活発化する可能性があります。
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル3)〕

口永良部島 新岳火口付近のごく浅い所を震源とする地震がわずかに増加しています。
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、2016年5月以降、1日あたり概ね200トンと2014年8月3日の噴火前よりは多い状態が続いています。
これらのことから、2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低下しているものの引き続き噴火の可能性があります。
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル3)〕

草津白根山 湯釜火口の北から北東内壁及び水釜火口の北から北東側にかけての斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。また、湯釜の北側噴気地帯の噴気活動は引き続き活発で、湯釜湖水の化学成分は活発な活動状態にあることを示していますが、一部のガス組成に静穏化の傾向が見られます。
草津白根山では火山活動が活発化した状態が続いており、小規模な噴火が発生する可能性があることから、湯釜火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石、火山ガスに注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル2)〕

浅間山 火山性地震のやや多い状態が続いています。2016年10月頃から浅間山の西側での膨張を示すと考えられるわずかな地殻変動を観測しています。高感度の監視カメラで確認できる程度の弱い火映を時々観測しています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、2016年12月以降多い状態が継続しています。
今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山頂火口から概ね2kmの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。登山者等は危険な地域には立ち入らないよう地元自治体等の指示に従ってください。
風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル2)〕

御嶽山 火口列からの噴煙活動や山頂直下付近の地震活動が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル2)〕

薩摩硫黄島 2017年1月1日から地震回数が増加し、やや多い状態で経過しています。
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。また、火山ガスに注意してください。風下側では火山灰だけでなく、風の影響を受ける小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル2)〕

諏訪之瀬島 諏訪之瀬島では、御岳火口で噴火が時々発生し、集落で降灰が確認されるなど、活発な噴火活動が続いています。〔火口周辺警報(噴火警戒レベル2)〕

新潟焼山 噴煙高度は2016年秋から低下していますが、2015年夏以前と比べてやや高い状態が続いています。
想定火口内(山頂から半径1km以内)に影響を及ぼすような噴火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注意してください。登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。〔噴火予報(噴火警戒レベル1)〕

阿蘇山 2016年10月7日及び8日に噴火が発生しました。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、噴火直前に1日あたり15000トンに増加しましたが、11月以降次第に減少し、2017年1月以降1日あたり1000トン以下で経過しています。火山性微動の振幅は、10月9日以降概ね小さな状態で経過しています。
火口内では土砂や火山灰を噴出する可能性があります。また、火山ガスに注意してください。地元自治体等が行う立入規制等に留意してください。 〔噴火予報(噴火警戒レベル1)〕

霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山性地震が、2016年12月12日に増加し、振幅の小さな火山性微動と硫黄山方向が隆起する傾斜変動を観測しました。その後火山性地震は少なくなっています。
2015年12月以降、硫黄山及びその周辺の噴気と熱異常域は長期的に拡大が認められています。地震増加や傾斜変動を伴って突発的な噴出現象が起こる可能性がありますので注意が必要です。噴気地帯の周辺では、火山ガス(硫化水素)にも注意してください。〔噴火予報(噴火警戒レベル1)〕

西之島 西之島では、火山活動の低下した状態が続いており、新たに形成された山体は、概ね安定した状態になり、噴火が発生する可能性はほとんどなくなったものと考えられます。〔噴火予報(活火山であることに留意)〕
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島、口永良部島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 草津白根山、浅間山、御嶽山、薩摩硫黄島、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、蔵王山、吾妻山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、西之島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山