パーソナル天気

現在位置:天気・災害トップ > 火山情報 > 全国の活火山 > 詳細情報

ここから本文です
火山の状況に関する解説情報 2017年6月20日 18時50分現在
本日、第138回火山噴火予知連絡会において、前回(第137回、平成29年2月14日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行いました。参考として、気象庁が発表している噴火警報・予報(噴火警戒レベル)についても併せてお知らせします。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
桜島
南岳山頂火口では、3月25日に昨年(2016年)6月3日以来の噴火が発生し、火砕流が南側へ約1、100m流下しました。昭和火口では、4月26日に昨年7月26日以来の噴火が発生しました。その後の噴火活動は活発な状態で経過しました。姶良カルデラ地下深部へのマグマ供給が継続しており、今後も同様の噴火活動が継続する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

口永良部島
火山性地震は少ない状態で経過しましたが、2月には月回数で195回とやや多い状態となりました。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、2016年5月以降、1日あたり概ね100から200トンで経過していましたが、4月以降は1日あたり概ね200から500トンと、やや多い状態が続いています。噴煙は、最高で火口縁上800mまで上がるなど、2014年8月3日の噴火前よりは多い状態が続いています。2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低下したものの、引き続き新岳火口から概ね2km以内への大きな噴石の飛散、あるいは火砕流の流下を伴う噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒してください。

西之島
4月20日に噴火の再開が確認されて以降、島の中央部やや南に位置する火砕丘からの大きな噴石の飛散と、北山腹からの溶岩の流出が続いています。噴火活動に伴い、島の面積は、2016年9月15日の2.68平方kmから、5月2日時点で2.75平方kmに拡大していることが確認されました。今回の噴火は、2013から2015年の噴火活動と同様に、島の中央部やや南に位置する火砕丘とその周辺で発生しており、噴火様式や噴出率もほぼ同様と考えられます。今後も噴火活動が続く可能性があります。
【参考】火口周辺警報(入山危険)発表中
火口から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

浅間山
火山性地震は概ねやや多い状態で経過しています。2016年12月頃から浅間山の西側での膨張を示すと考えられるわずかな地殻変動を観測しています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、2016年11月頃から増加し、2017年1月18日に3、600トンになるなど多い状態が継続しています。また、2016年12月以降、高感度の監視カメラで確認できる程度の弱い火映を時々観測しています。今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
山頂火口から概ね2kmの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

御嶽山
2014年9月27日に噴火が発生した剣ヶ峰山頂の南西側の火口列からの噴煙活動や山頂直下付近の地震活動は、その後もゆっくりと低下が続いており、現在の火山活動には静穏化の傾向がみられることから、噴火が発生する可能性は低くなっています。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
硫黄山周辺では、2015年12月頃に出現した熱異常域が次第に拡大し、噴気の量が増加しています。2017年4月以降、湧水の化学成分の変化や、火山ガス(二酸化硫黄)の放出がみられ、高温の火山ガスの地下からの上昇が認められます。4月25日から硫黄山南西観測点の傾斜計で、硫黄山方向が隆起する傾斜変動が繰り返しみられ、6月20日現在も継続しています。SAR及び水準測量でも硫黄山のごく浅いところに起因する地盤の変動が観測されました。5月8日に実施した現地調査により、硫黄山火口西側で火山灰の堆積が確認されました。噴気活動の活発化は過去にみられていた領域に限定されていますが、硫黄山火口のごく浅いところで繰り返しわずかな膨張がみられており、火口周辺に火山灰を降らせる噴火が発生する可能性があります。今後の活動の推移に注意する必要があります。また、硫黄山周辺では硫化水素にも注意してください。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。

諏訪之瀬島
御岳火口では、噴火が時々発生し、集落で降灰が確認されるなど、活発な噴火活動が続いています。今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

草津白根山
2014年5月以降、火山活動の活発化を示していた北側噴気地帯の硫化水素ガス成分は、活発化以前の状態に戻りつつあります。また、高温の火山ガスに由来する湯釜湖水の成分も2017年に入って低下傾向に転じ、その傾向が続いています。また、火山性地震は少ない状態が続き、地殻変動観測では収縮傾向がみられています。これらのことから、小規模な噴火の可能性は低くなったと考えられます。しかし、湯釜火口及び水釜火口周辺の熱活動の高まった状態は継続しており、今後も活動の推移に注意する必要があります。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中
湯釜火口から概ね500mの範囲に影響を及ぼすごく小規模な火山灰等の噴出の可能性がありますので注意してください。

阿蘇山
GNSS連続観測で観測されていた草千里深部にあると考えられているマグマだまりの膨張を示す基線の伸びは、2016年11月中旬以降停滞しています。4月6日から26日にかけて中岳第一火口直下の膨張を示すと考えられるわずかな傾斜変動が認められた後、4月27日から29日にかけて孤立型微動の回数が一時的に増加し、4月28日以降、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が、1、600から1、700トンとやや多い状態となるなど、4月から5月にかけて火山活動が一時的に高まりました。今後も火山活動が一時的にやや高まることがあり、火口内では土砂や火山灰が噴出する可能性があります。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中
火口周辺では火山ガスに注意してください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島、口永良部島
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> ベヨネース列岩、福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 浅間山、御嶽山、諏訪之瀬島、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、蔵王山、吾妻山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、草津白根山、新潟焼山、焼岳、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、薩摩硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)、霧島山(新燃岳)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> 須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

発令中の避難情報

避難指示 石川県
災害マップ