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火山の状況に関する解説情報 2018年6月20日 18時00分現在
本日、第141回火山噴火予知連絡会において、前回(第140回、平成30年2月14日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行いました。また、参考として気象庁が発表している噴火警報・予報(噴火警戒レベル)についても併せてお知らせします。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
霧島山
別に「霧島山の火山活動に関する検討結果」として取りまとめました。

桜島
3月以降は南岳山頂火口を中心に噴火が増加し、爆発的噴火が4月は50回、5月は48回発生しました。6月16日の爆発的噴火では、噴煙が火口縁上4,700mまで上がり、火砕流も発生しました。姶良カルデラ地下深部へのマグマ供給が継続しています。桜島の火山活動は、南岳山頂火口を中心に、引き続き噴火活動が継続すると思われます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

西之島
2017年8月中旬以降、海底地震計による観測結果などから噴火は確認されておらず、気象衛星ひまわりによる観測でも、西之島の地表面温度は周囲と変わらない状態となっています。また、SAR干渉解析で火砕丘周辺の収縮が確認され、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が減少しました。火山活動に明らかな低下が認められ、噴火の可能性は低くなっていますが、火口付近に噴気や高温領域が確認されていることから、小規模な噴火が発生する可能性は否定できません。
【参考】火口周辺警報(火口周辺危険)発表中
火口から概ね500mの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

草津白根山
1月23日の本白根山の噴火以降、噴火の発生はありません。噴火発生後多発していた本白根山鏡池北火口付近のごく浅部を震源とする火山性地震は徐々に減少し、5月頃から少ない状態で経過しています。白根山湯釜の北東側の地下1km付近では、4月21日から火山性地震が多発し、それ以降湯釜付近浅部の火山性流体の活動が活発化しています。GNSS連続観測では、2018年に入ってから、草津白根山の北西もしくは西側の深部の膨張を示唆する可能性がある変化がみられています。今後、この変動や周辺の地震活動にも注意していく必要があります。

白根山(湯釜付近)
湯釜付近浅部の火山性流体の活動は、火山性地震が増加した4月下旬から高まった状態となっているとみられます。今後、小規模な水蒸気噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
湯釜火口から概ね1kmの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、ところどころで火山ガスの噴出がみられます。周辺のくぼ地や谷地形などでは高濃度の火山ガスが滞留する事がありますので、注意してください。

本白根山
5月頃から鏡池北火口付近ごく浅部を震源とするBH型地震の発生が回数は少ないながらも続いており、また、逢ノ峰付近でも時々地震が発生するなど、火山活動が再び活発化する可能性も否定できないことから、当面は火山活動の推移に注意する必要があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
本白根山鏡池付近から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意してください。

浅間山
火山性地震は増減を繰り返しながらもやや多い状態が続いています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2018年に入って減少し、火映が2018年1月以降は観測されていないなど、他の観測データに低下傾向はみられるものの、火山活動は依然やや高まった状態が続いています。今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

口永良部島
火山性地震は概ね多い状態で推移しており、噴煙量や火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も2014年8月の噴火前よりもやや多い状態で経過していることから、引き続き噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2kmの範囲では、火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

諏訪之瀬島
御岳火口では、噴火が時々発生し、集落で降灰が確認されるなど、活発な噴火活動が続いています。今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島、霧島山(新燃岳)
<周辺海域警戒> ベヨネース列岩、福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 草津白根山、浅間山、口永良部島、諏訪之瀬島、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<火口周辺危険> 西之島、硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、鳥海山、蔵王山、吾妻山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、新潟焼山、焼岳、御嶽山、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、薩摩硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、男体山、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> 須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山