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火山の状況に関する解説情報2018年10月31日 18時00分現在
本日、第142回火山噴火予知連絡会において、前回(第141回、平成30年6月20日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行いました。また、参考として気象庁が発表している噴火警報・予報(噴火警戒レベル)についても併せてお知らせします。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
桜島
桜島の南岳山頂火口では活発な噴火活動が継続していましたが、9月下旬から活動がやや低下しています。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

口永良部島
口永良部島では、8月上旬に火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加するとともに、新岳火口付近のごく浅い場所を震源とする火山性地震が増加しました。また、8月15日に新岳の西側山麓のやや深い場所で規模のやや大きな地震が発生しました。8月下旬に実施した水準測量では、2015年5月と同程度の隆起が観測されています。これらのことから、口永良部島にはマグマが貫入したと考えられ、火山活動は高まった状態になりました。
10月19日未明に、新岳火口で微弱な火映を観測しました。10月21日18時31分に新岳火口で、ごく小規模な噴火が発生し、その後同程度の噴火が断続的に発生しています。今後、地下のマグマに動きがあれば、活動が更に活発化する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。

吾妻山
5月頃から、大穴火口付近の隆起・膨張を示す地殻変動が継続しています。7月22日の火山性微動発生以降、地殻変動の変化率が増加するとともに、火山性微動が繰り返して発生し、大穴火口付近浅部の地震活動が活発化しています。火山活動が高まった状態はしばらく継続すると考えられ、今後、小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
大穴火口から概ね1.5kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

草津白根山
1月23日に本白根山が噴火した直後から増加した本白根山鏡池北火口付近のごく浅部を震源とする火山性地震の発生頻度は減少しましたが、現在も継続しています。
白根山(湯釜付近)では、4月及び9月には浅部を震源とする火山性地震が多発しました。また、湯釜湖水に高温の火山ガスに由来する成分の増加がみられるなど、湯釜付近浅部の火山活動も活発化しています。
GNSS連続観測では、2018年はじめから草津白根山の北西から西側の深部の膨張を示唆する変化が捉えられています。4月及び9月の湯釜付近浅部の地震活動が活発化した際に、草津白根山の西側のやや深部の膨張を示唆する傾斜変動が観測されました。また、10月には草津白根山の北西数kmを震源とする地震活動の高まりが認められました。
草津白根山の火山活動は、消長を繰り返しつつも次第に高まっていく可能性があります。中長期的な視点も入れて、浅部の活動だけではなく、草津白根山の北西もしくは西側の地殻変動や周辺の地震活動にも注意していく必要があります。

白根山(湯釜付近)
4月下旬から高まった状態となっていた湯釜付近浅部の火山活動は、9月上旬に地震活動が低調になるなど静穏な状態に戻りつつありましたが、9月下旬に地震活動が再び活発化するなど、再び高まった状態になっているとみられます。今後、小規模な水蒸気噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
湯釜火口から概ね1kmの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

本白根山
鏡池北火口付近ごく浅部を震源とするBH型地震は、6月から8月にかけて発生頻度が高まるなど、その活動は継続しています。また、逢ノ峰付近でも時々地震が発生するなど、火山活動が再び活発化する可能性も否定できないことから、当面は火山活動の推移に注意する必要があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
本白根山鏡池付近から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意してください。

西之島
火山活動に明らかな低下が認められ、噴火の可能性は低くなっているものの、火口付近に噴気や高温領域が確認されており、今後の火山活動の推移に注意が必要です。
【参考】火口周辺警報(火口周辺危険)発表中
火口から概ね500mの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

硫黄島
地殻変動や地震活動、噴気の状態など火山活動はやや活発な状態が続いており、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(火口周辺危険)発表中
従来から小規模な噴火が発生した地点およびその周辺では警戒してください。

霧島山
広域のGNSS連続観測では、3月の新燃岳の噴火以降、霧島山を挟む基線での伸びが継続しています。4月以降、新燃岳や硫黄山以外に、大幡池、獅子戸岳、韓国岳などでも地震活動が認められました。
広範囲の地震活動の活発化とGNSS基線の伸長は、霧島山深部のマグマだまりの蓄積を反映していると推定されることから、活動の長期化も考えられます。火山活動の推移を引き続き慎重に監視する必要があります。

えびの高原(硫黄山)周辺
硫黄山付近の噴気・熱泥噴出活動は引き続き活発です。水準測量・GNSS連続観測では硫黄山を中心に膨張の傾向が2017年10月以降続き、2018年4月の噴火時には一旦収縮したものの、その後は更に膨張傾向が続いています。硫黄山直下の浅い所を震源とする火山性地震は5月下旬頃から増加しています。今後も、ごく小規模な噴火の可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

新燃岳
新燃岳では6月28日以降、噴火は観測されていません。火山性地震はやや多い状態が続いており、低周波地震も時々発生しています。また、傾斜変動を伴う火山性微動が発生するなど、火山活動はやや高まった状態が続いていることから、大きな噴石の飛散や火砕流を伴う噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する噴火の可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

諏訪之瀬島
御岳火口では、6月と9月に噴火が発生し、このうち6月には爆発的噴火が1回発生しました。諏訪之瀬島では長期的に噴火を繰り返しており、今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)>桜島、口永良部島
<周辺海域警戒>福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)>吾妻山、草津白根山、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<火口周辺危険>西之島、硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)>アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、鳥海山、蔵王山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、浅間山、新潟焼山、焼岳、御嶽山、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、薩摩硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意>知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、男体山、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)>ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

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