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火山の状況に関する解説情報 2019年2月27日 18時00分現在
本日、第143回火山噴火予知連絡会において、前回(第142回、平成30年10月31日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行いました。また、参考として気象庁が発表している噴火警報・予報(噴火警戒レベル)についても併せてお知らせします。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
桜島
桜島の南岳山頂火口では活発な噴火活動が継続していましたが、1月中旬頃から噴火活動がやや低下しています。しかし、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は概ね多い状態が続いていることなどから、今後も南岳山頂火口を中心に、噴火活動が継続すると考えられます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

口永良部島
新岳火口では2018年10月21日にごく小規模な噴火が発生し、同程度の噴火は断続的に12月13日まで続きました。その後、2018年12月18日や1月17日に火砕流を伴う噴火が発生しました。
このように、口永良部島ではやや規模の大きな噴火を繰り返しており、今後も火砕流を伴う噴火が繰り返される可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。

吾妻山
2018年5月頃から、大穴火口付近の隆起・膨張を示す地殻変動が継続しています。7月22日の火山性微動発生以降、地殻変動の変化率が増加するとともに、火山性微動が繰り返し発生し、大穴火口付近浅部の地震活動が活発化しています。火山ガスの濃度比(二酸化硫黄/硫化水素)上昇や地熱域の拡大も観測されています。火山活動の高まった状態が継続しており、今後、小規模な噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
大穴火口から概ね1.5kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

草津白根山
2002年頃から、湯釜付近の地震活動は、それ以前と比べ徐々に高まっており、これに先行して北側噴気地帯のガス組成に変化がたびたびみられています。また、それに伴い湯釜湖水の化学組成にも、高温の火山ガス由来の成分の増加がみられています。2014年及び2018年には、湯釜付近の浅部へ火山性流体が急激に注入されることによると考えられる火山性地震の多発などがみられ、GNSS連続観測でも、草津白根山の北西から西側の深部の膨張を示唆する変化が繰り返し観測され、それらは収縮に転じていません。また、本白根山では、2018年に水蒸気噴火が発生しました。
以上のように、草津白根山の火山活動は、中長期的にみると活発な状態になっており、今後、更に高まっていく可能性があります。草津白根山浅部の活動だけではなく、草津白根山の北西もしくは西側の地殻変動や周辺の地震活動にも注意していく必要があります。

白根山(湯釜付近)
2018年4月下旬から高まった状態となっていた湯釜付近浅部の火山活動は、9月上旬に地震活動が低調になるなど静穏な状態に戻りつつありましたが、9月下旬に地震活動が再び活発化するなど、再び火山活動は高まった状態になっているとみられます。引き続き、小規模な水蒸気噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
湯釜火口から概ね1kmの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

本白根山
鏡池北火口付近ごく浅部を震源とするBH型地震は徐々に減少し、2018年12月以降はほとんど観測されていません。鏡池北火口の北側の火口列からの噴気も観測されていません。火山活動は、現在のところ静穏な状態ですが、逢ノ峰付近では時々地震が発生しており、引き続き、火山活動の推移に注意する必要があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
本白根山鏡池付近から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意してください。

霧島山
広域のGNSS連続観測では、2018年3月の新燃岳の噴火以降、霧島山を挟む基線での伸びは鈍化しているものの継続しています。2018年4月以降、硫黄山の周辺部、大幡山、獅子戸岳、韓国岳の周辺などでも地震活動が認められています。
広範囲の地震活動の活発化とGNSS基線の伸長は、霧島山深部のマグマだまりの蓄積を反映していると推定されることから、火山活動の推移を引き続き慎重に監視する必要があります。

えびの高原(硫黄山)周辺
硫黄山では、2018年4月27日以降、噴火は発生していません。2018年5月下旬以降、噴気・熱泥噴出活動は弱まった状態が続いていましたが、9月からやや活発化しています。硫黄山付近では、ごく微小な地震を含む火山性地震は概ねやや多い状態で経過しました。また、浅い所を震源とする低周波地震も引き続き発生しています。硫黄山近傍のGNSS基線や精密水準測量結果では、2018年4月19日の噴火に伴い山体の収縮を示す変動がみられましたが、6月上旬から再び伸びの傾向が継続しています。硫黄山では、火山活動が高まった状態が継続しており、ごく小規模な噴火の可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

新燃岳
新燃岳では2018年6月28日以降、噴火は観測されていません。新燃岳火口直下を震源とする火山性地震は2018年11月中旬頃から少なくなっていましたが、2019年2月25日から地震回数が増加し、火山活動がやや高まった状態となっています。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

諏訪之瀬島
御岳火口では、爆発的噴火が繰り返し発生しました。諏訪之瀬島では長期的に噴火を繰り返しており、今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

阿蘇山
火山性地震や孤立型微動は多い状態で経過しており、中岳第一火口内の湯だまりはわずかに減少し、表面温度はやや上昇しています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量や火山性微動の振幅に緩やかな増大傾向がみられていましたが、2月に入り、更に増大しています。
火山活動はやや高まった状態で経過していますが、GNSS連続観測では、マグマだまりを挟む基線に特段の変化は認められていません。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中
火口内では土砂や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意してください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島、口永良部島
<周辺海域警戒> 福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 吾妻山、草津白根山(白根山(湯釜付近))、草津白根山(本白根山)、諏訪之瀬島、霧島山(新燃岳)、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<火口周辺危険> 西之島、硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、鳥海山、蔵王山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、浅間山、新潟焼山、焼岳、御嶽山、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、薩摩硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、草津白根山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、男体山、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> ベヨネース列岩、須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山

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