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火山の状況に関する解説情報 2018年6月18日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 6月15日から6月18日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。昭和火口及び南岳山頂火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が8回発生し、このうち6回が爆発的噴火でした。16日07時19分の爆発的噴火では、噴煙は火口縁上4700mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石が6合目(南岳山頂火口より800mから1100m)まで飛散し、火砕流が南西側へ約1300m流下しました。
 桜島で噴煙が4000m以上に上がったのは、2017年5月2日の昭和火口での噴火(4000m)以来です。
 火砕流を観測したのは2018年4月1日の昭和火口の噴火で800m流下した以来です。南岳山頂火口では2017年3月25日の噴火で1100m流下した以来です。
 また、南岳山頂火口では17日夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。

 16日に実施した現地調査及び電話による降灰聞き取り調査では、鹿児島市、日置市、南さつま市、南九州市、及び枕崎市で降灰を確認しました。
 鹿児島地方気象台では、15日09時から16日09時までの1日に1平方メートルあたり662gの降灰を観測しました。気象台で1日1平方メートルあたり500g以上を観測したのは、2012年5月22日(600g)以来です。
 
 昭和火口では、噴火は観測されていません。

 15日、16日、及び17日には鹿児島地方気象台でかすかに感じる程度の臭気が認められました。
   
 火山性地震は16日に55回発生し一時的に増加しましたが、概ね少ない状態で経過しました。また、噴火に伴う火山性微動が断続的に発生しました。
 
 6月15日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
  6月15日        9回   24回    0回
    16日       55回    3回    5回
    17日        2回    1回    1回
    18日15時まで   2回    0回    0回
      
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは2018年3月頃から鈍化しているものの、地下深部へのマグマの供給は継続していると考えられます。
 桜島では、南岳山頂火口を中心に、引き続き噴火活動が継続すると考えられます。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 桜島
防災上の注意事項など
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、22日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。