- 火山の状況に関する解説情報
2017年10月10日 16時00分現在
-
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
10月6日から10月10日15時までの霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の活動状況をお知らせします。
- 福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
- 火山の活動状況など
-
えびの高原(硫黄山)周辺では、9月5日に火山性地震が一時的に増加しました。その後、火山性地震は少ない状態で経過していますが、火山ガスや熱水が関与していると考えられる浅い低周波地震が時々観測されています。火山性微動は観測されていません。
本日(10日)、鹿児島県の協力により気象庁機動調査班(JMAーMOT)が実施した航空機上観測では、噴気の状態に特段の変化は認められませんでした。
監視カメラによる観測では、噴気が7日に稜線上200mまで上がりました。
えびの高原(硫黄山)周辺では、2015年12月頃に出現した熱異常域が次第に拡大し、噴気の量が増加しています。一方、硫黄山南西観測点の傾斜計で、2017年4月25日から続いていた硫黄山方向が隆起する傾斜変動は、8月中旬から概ね停滞しています。
GNSS連続観測によると、2017年7月頃から霧島山を挟む基線で伸びの傾向がみられており、霧島山の深い場所で膨張している可能性があります。
また、硫黄山の南西3km付近で、6日以降地震が多発しています。このうち、昨日(9日)20時02分と20時07分に発生した地震により、えびの高原周辺でわずかに身体に感じる程度の揺れがありました。
10月6日からの火山性地震の発生回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震
10月 6日 0回
7日 0回
8日 0回
9日 2回
10日15時まで 0回
えびの高原(硫黄山)周辺では、火山活動が高まっており、小規模な噴火が発生するおそれがあります。
- 噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
-
<レベル2(火口周辺規制)>
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
- 防災上の注意事項など
-
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では、降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意してください。
- 次回発表予定日時
-
次の火山の状況に関する解説情報は、13日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。