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火山の状況に関する解説情報 2018年6月20日 18時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 本日(20日)、第141回火山噴火予知連絡会が開催され、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動について検討を行い、結果を以下のとおり取りまとめました。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動に関する検討結果
 
 えびの高原(硫黄山)周辺では、4月19日に硫黄山でごく小規模な噴火が発生し、噴火地点の周辺100m程度まで大きな噴石が飛散しました。地殻変動観測では、3月頃から観測されていた硫黄山付近の地盤の膨張は、4月19日の噴火以降、収縮に転じたことが観測されました。また、4月26日には硫黄山の西側500m付近で火山灰が混じる高さ200m余の噴煙が約10分間上がりました。

 えびの高原(硫黄山)周辺では、4月の噴火後は地震活動、地殻変動及び噴気活動などの観測データに火山活動の低下傾向がみられていますが、再び活発化を示す変化が認められた場合には、噴火が発生する可能性があります。

 また、広域のGNSS連続観測では、3月の新燃岳の溶岩噴出時期の収縮後、再び膨張傾向を示す変化がみられており、深部のマグマの蓄積を反映していると推定されます。霧島山の火山活動の長期化や活動のさらなる活発化も視野に入れて、引き続き慎重に火山活動の変化を監視する必要があります。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル2(火口周辺規制)> 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
防災上の注意事項など
 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。