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火山の状況に関する解説情報 2020年1月24日 16時00分現在
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 口永良部島では、ごく小規模な噴火が時々発生し、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が多い状態で経過するなど、活発な火山活動が継続しています。
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 発表
火山の活動状況など
 口永良部島の新岳火口では、20日、23日及び24日にごく小規模な噴火が発生し、灰白色の噴煙が最高で火口縁上500mまで上がりました。
 
 21日に海上自衛隊第1航空群の協力により実施した上空からの観測では、新岳火口で白色の噴煙が火口縁上約200mまで上がっていることを確認しました。火口内の状況は噴煙の影響で確認できませんでした。
 
 21日から23日にかけて実施した現地調査では、新岳や古岳の地熱域に特段の変化は認められませんでした。23日に実施した降灰調査では、新岳火口の北東側約2kmの場所で降灰を確認しました。
 
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日あたり600トンから800トンと多い状態で経過しています。
 
 火山性地震は、概ね少ない状態で経過していますが、23日に一時的に増加しました。また、23日及び24日は噴火に伴うと考えられる火山性微動を観測しています。
 
 1月20日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。いずれも速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動  火山ガス
                        (二酸化硫黄)
  1月20日        5回    0回    -
    21日        4回    0回    -
    22日        3回    0回  600トン
    23日       37回    2回    -
    24日15時まで   4回    1回  800トン
 
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。天候不良や観測条件が悪いなど観測値が得られなかった日は「-」としています。
 
 GNSS連続観測では、島内の基線で2019年10月頃からわずかな伸びの変化がみられています。
 
 口永良部島では、活発な火山活動が継続していますので、今後の火山情報に留意してください。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 口永良部島
防災上の注意事項など
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次回発表予定日時
 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。