パーソナル天気

現在位置:天気・災害トップ > 火山情報 > 全国の活火山 > 詳細情報

ここから本文です
火山の状況に関する解説情報 2018年2月8日 16時00分現在
 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(平成30年1月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。
気象庁地震火山部 発表
火山の活動状況など
 草津白根山では、23日10時02分頃、本白根山の鏡池北火砕丘の火口北側及び鏡池で噴火が発生しました。23日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げました。本白根山の火山活動は高まった状態となっており、当面は同程度の噴火が発生する可能性があります。本白根山鏡池付近から概ね2kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。白根山(湯釜付近)の火山活動に特段の変化はみられず、引き続き、白根山湯釜火口から概ね500mの範囲では、ごく小規模な火山灰等の噴出に注意してください。
 霧島山(新燃岳)では、火山性地震が15日から17日にかけて一時的に増加したほか、継続時間の短い火山性微動が16日から17日にかけて発生しました。また、浅い場所を震源とする低周波地震が時々発生しています。GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが継続しており、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いていると考えられます。弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があるため、火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 桜島の南岳山頂火口では、噴火が12回発生しました。昭和火口では、噴火が1回発生しました。姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続しており、今後も噴火活動が継続すると考えられます。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 口永良部島では、火山性地震が概ね多い状態で経過し、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は2014年8月の噴火前よりも概ねやや多い状態で経過していることから、引き続き噴火の可能性があります。新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 西之島では、噴火活動が2013年から2015年まで継続した後、休止期間を挟んで2017年4月に再開した経緯を踏まえると、今後も噴火が再開する可能性が考えられます。火口から概ね1.5kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 蔵王山では、28日から火山性微動が複数回発生し、28日の火山性微動に先行して山頂の南方向が隆起する傾斜変動が観測されたことから、今後小規模な噴火が発生する可能性があると判断し、30日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き上げました。想定火口域(馬の背カルデラ)から概ね1.2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 浅間山では、山頂火口直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震の活動は、2015年4月頃から高まった状態で経過するなど、火山活動はやや活発な状態で経過しています。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 諏訪之瀬島の御岳火口では、噴火が時々発生しました。今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)では、19日に硫黄山付近がわずかに隆起する傾斜変動を伴う火山性微動が発生しました。微動の発生以降、火山性地震も一時的に増加しました。GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが継続しており、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いていると考えられますので、火山活動に注意が必要です。硫黄山火口内の活発な噴気域及び熱異常域とその周辺の概ね100mの範囲では、噴気孔からの高温の土砂や噴気、熱水等の規模の小さな噴出現象に十分注意してください。また、火山ガスにも注意が必要です。地元自治体等が行う立入規制に従うとともに、火口周辺や噴気孔の近くには留まらないでください。

 その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
噴火警戒レベルごとの情報、警戒事項など
<レベル3(入山規制)> 草津白根山、桜島、口永良部島、霧島山(新燃岳)
<入山危険> 西之島
<周辺海域警戒> ベヨネース列岩、福徳岡ノ場
<レベル2(火口周辺規制)> 蔵王山、浅間山、諏訪之瀬島
<火口周辺危険> 硫黄島
<レベル1(活火山であることに留意)> アトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、吾妻山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、新潟焼山、焼岳、御嶽山、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、阿蘇山、雲仙岳、薩摩硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、霧島山(御鉢)、霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)
<活火山であることに留意> 知床硫黄山、羅臼岳、摩周、丸山、大雪山、恵庭岳、渡島大島、利尻山、羊蹄山、ニセコ、天頂山、雄阿寒岳、茂世路岳、散布山、指臼岳、小田萌山、択捉焼山、択捉阿登佐岳、ベルタルベ山、爺爺岳、羅臼山、泊山、ルルイ岳、恐山、八甲田山、十和田、八幡平、鳥海山、栗駒山、鳴子、燧ヶ岳、肘折、沼沢、赤城山、榛名山、妙高山、弥陀ヶ原、乗鞍岳、新島、神津島、八丈島、青ヶ島、伊豆鳥島、高原山、横岳、アカンダナ山、利島、御蔵島、男体山、三瓶山、霧島山、開聞岳、中之島、阿武火山群、由布岳、福江火山群、米丸・住吉池、池田・山川、口之島、硫黄鳥島
<活火山であることに留意(海底火山)> 須美寿島、海徳海山、噴火浅根、北福徳堆、孀婦岩、海形海山、南日吉海山、日光海山、若尊、西表島北北東海底火山