インドネシア・アナククラカタウ島噴火・津波発生(2018年)
2018年(平成30年)12月22日21時30分頃、インドネシアのスマトラ島とジャワ島の間のスンダ海峡に位置する火山島のアナク・クラカタウ島が噴火した。この噴火に伴って津波が発生し、スンダ海峡両岸のスマトラ島とジャワ島の沿岸部では、437人が死亡、10人が行方不明、30,000人以上が負傷し、およそ1,000棟の建物が被害に遭った。家を失うなどして、40,000人以上が避難所などに避難した。
津波の要因としては、噴火によって火山そのものが崩壊し、崩れた土砂が傾斜の強い海底へ勢いよくなだれ込んだことで発生したと考えられている。この大規模な崩壊によりアナク・クラカタウ島の標高は噴火前の338mから110mになった。
海岸には津波を知らせるサイレンも設置されているが、地震を検知して鳴動するものだったため、今回の火山噴火による津波では鳴らなかった。地震が伴わなかったことのほか、噴火の爆発音が島沿岸までは届かなかったことや夜だったために海の様子が分かりにくかったことも、事前に津波を察知して避難することができず被害が拡大した一因となったとみられている。