令和4年2月札幌市を中心とした大雪(2022年)
2022年(令和4年)2月5日昼過ぎから6日にかけて、札幌市を中心とした北海道石狩地方では記録的な大雪となり、特に交通機関に大きな影響が生じた。上空に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まっていた北海道地方では、石狩湾で発達した雪雲が石狩地方に流れ込み、雪が強まった。札幌市中央区では、24時間降雪量が統計開始以降の記録を更新する60cmに達したほか、最深積雪は133cmを観測し、2014年以来8年ぶりに1mを超えた。
この大雪による人的被害はなかったが、予想以上の急激な降雪の増加により、2月6日は札幌駅周辺の列車が運行不能となる事態が相次いだ。さらに、その後も線路の除排雪に時間がかかり、札幌駅発着の列車は8日夜までほぼ3日間運行ができなくなった。札幌駅発着の列車が通常運転に戻ったのは、大雪から1週間後の2月14日で、この間の運休列車は合計で3,525本、影響人数は約555,200人に及んだ。
この被害を受けて、JR北海道は対策を検討し、各駅への降雪カメラや積雪深計の設置、早めの運転規制の実施などを進めた。また、記録的な大雪となった場合の除雪作業については、自社や関連企業のみならず、北海道などの行政機関からも支援を受けられるような体制構築を図ることとした。
参考資料
- 札幌管区気象台「令和4年(2022年)2月の札幌市を中心とした大雪」
- 北海道「令和4年2月の大雪の影響について」
- JR北海道「2022年2月 札幌圏大雪による大規模輸送障害の検証と改善策(最終報告)」