貞観地震(貞観11年)
平安時代の貞観11年5月26日(869年7月13日)、三陸沖を震源とする推定マグニチュード8.3の貞観地震が発生した。この地震で、津波が陸奥国府(現在の宮城県多賀城市)を襲い、城下だけでも1,000人が溺死したとされる。
ここ20年ほどの調査・研究により、仙台平野では当時の海岸線から3~4kmほど内陸まで津波が遡上したことや、地震を引き起こした断層が日本海溝に並行して長さ約200km、幅50km以上あったと推定されるなど、この地震は三陸沖を震源とする海溝型の巨大地震であったとみられており、2011年(平成23年)の東日本大震災で、この貞観地震の存在が改めて注目を集めることとなった。
参考資料
- 国立天文台『理科年表 平成28年』(丸善出版)