日本各地で大雪、新名神で立ち往生など(2023年)
2023年(令和5年)1月24日から25日にかけて、日本付近は強い冬型の気圧配置となり、上空にはこの冬一番の強い寒気が流れ込んだ。このため、日本海側を中心に大雪や暴風雪となったほか、普段は雪の少ない西日本の太平洋側の平野部でも大雪となったところがあり、各地のライフラインや交通に影響が生じた。
このうち、ライフラインでは、気温の低下により水道管が破裂し、広域で断水やにごり水が発生する被害が目立った。特に石川県では、加賀地方北部や能登地方を中心に10,000軒以上で断水となり、復旧までに数日を要するなど市民生活に大きな影響を及ぼした。
また、交通では、24日午後以降、三重・滋賀県境付近の新名神高速道路において多数の車が立ち往生し、解消までに1日以上を要した。また、24日夜、JR京都線や琵琶湖線を走行していた複数の列車が大雪によるポイント故障のため駅間で停車し、翌25日明け方にかけて最大で約7,000人が列車内に閉じ込められた。いずれも高速道路会社や鉄道事業者の判断と対応に時間を要したことが問題視され、各社では降雪時の対応基準の見直しや行政など関係機関との情報共有の強化といった対策が講じられることとなった。
参考資料
- 内閣府防災「令和5年1月20日からの大雪等による被害状況等について」
- NEXCO中日本・NEXCO西日本「NEXCO中・西日本における大雪時の当面の対応策について~新名神高速道路での大雪時の渋滞による滞留車両発生の再発防止~」
- JR西日本「降積雪時における輸送の安全の確保及びお客様の救護への対応について」