令和4年福島県沖地震

常磐自動車道 新地IC~山元南スマートIC間。盛土には、複数の亀裂、円弧状のひび割れが見られる(2022年03月17日撮影) 提供:アジア航測(株)

 2022年(令和4年)3月16日23時36分頃、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が発生し、宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測した。この地震に伴い、宮城県と福島県の沿岸部に津波注意報が一時発表された。この地震で4人が死亡、248人が負傷した。

 交通機関にも大きな被害が生じた。なかでも東北新幹線では、白石蔵王駅付近を走行中の「やまびこ223号」の17両編成のうち16両が地震の揺れにより脱線したほか、福島県や宮城県を中心に高架橋や架線柱などの線路設備に深刻な被害が生じ、全線での運転再開まで1カ月近くを要した。

 また、ライフラインにも大きな影響があり、地震発生直後には東北電力管内で最大約160,000軒、東京電力管内で最大約2,100,000軒にのぼる大規模な停電が発生した。この停電により、東京都内では低温保管されていた約23,000回分の新型コロナワクチンが使用できなくなり廃棄されるという影響もあった。さらに、地震による火力発電所の停止やその後の低温の影響により電力供給が厳しくなることが予想されたことから、3月21日から23日にかけて東京電力管内と東北電力管内に対し、2012年の運用開始後初となる電力需給ひっ迫警報が発表された。

参考資料

  • 総務省消防庁「福島県沖を震源とする地震による被害及び消防機関等の対応状況(第24報)」(令和5年3月24日現在)
  • 首相官邸「電力需給ひっ迫警報」

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