平成2年台風19号と秋雨前線(1990年)
円山川の氾濫により冠水したJR山陰本線玄武洞駅付近(豊岡市城崎町):秋雨前線が瀬戸内付近に停滞し、前線上を通った低気圧と暖湿気流の影響で前線活動が活発となった。前線は16日には四国南岸まで南下したが、17日には再び日本海沿岸まで北上し、大型で非常に強い台風第19号からの暖湿流が入り込み、17日から18日に大雨が降った。この台風は19日20時頃に紀伊半島へ上陸した。台風の接近に伴い、19日は風雨が強まり、兵庫県内各地に大きな被害をもたらした。
提供:兵庫県CGハザードマップ
1990年(平成2年)9月19日20時過ぎ、台風19号が強い勢力で和歌山県白浜町付近に上陸した。台風はその後、東海・北陸・東北地方を進み、三陸沖で温帯低気圧に変わった。
台風の接近前から本州付近に停滞していた前線の影響で大雨となり、9月11日から20日までの10日間の降水量は四国や紀伊半島で1,000mmを超えた。また、台風の通過時には風も強まり、高知県室戸岬では、最大瞬間風速61.2m/sを記録した。
この一連の台風や前線の影響により、全国で死者・行方不明者44人、浸水・損壊家屋67,000棟以上の大きな被害となった。